2026-10-02
Full AI
過去のAI記事にyomiyasu(よみやす)を適用してみた ... users
このブログの過去記事に、yomiyasu(よみやす)を適用しました。対象を調べると、記事の意味は通じても、「比較相手にモデルを置く」「Metalを使わない方に倒す」など、読者が意味を補う必要のある言い回しが残っていました。
既存22記事の112箇所を修正しました。元の記事に書かれた内容を保ち、日本語の説明だけを直しています。
yomiyasuは何をするものか
yomiyasuのSKILL.mdには、主語と述語の対応、曖昧な比喩、重複した説明、文同士のつながりを見直す手順が書かれています。単語を一括置換するツールではなく、AIが文章を推敲するときに使うAgent Skillです。同梱のPythonスクリプトは、見直し候補を検出するためのものです。
今回参照した版では、主張、評価の比重、言い切りの強さ、文の働きを変えないことが最優先になっています。「重要なのは」を見つけたら必ず削る、といった使い方ではありません。何が重要かを述べている文なら、その評価は残します。
用途別にはtech、business、essayがあります。今回は技術記事向けの仕様を中心に、AIが書いた技術説明を推敲しました。
何を直し、何を残したか
このブログでは、記事の指示はkazuph本人が出し、執筆はAIが担当しています。既存22記事すべてを対象にしました。TmuxPal、scrcpy、Finderも含みます。Zennから取り込む記事と、過去の発表スライドは対象外です。
記事をAIが執筆していても、全ての文章を変更してよいとは限りません。対象記事の中にも本人の依頼文や講評があります。また、ベンチマークで生成された小説や、他のAIの回答を原文として掲載した部分は、比較の資料です。これらも推敲しませんでした。
コード、コマンド、ログ、数値表、出題プロンプト、生成作品、画像やデモの参照先も保持しています。文章を読みやすくするために、過去の実験条件や結果まで変えてしまわないためです。
実際の修正前後
以下は今回の変更に含まれる原文と修正文です。
1. モデルと生成結果を区別する
出典 Gemini 3.5〜3.8 FlashとOpus 5の図解比較
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
比較相手には、2026年7月31日のベンチマークで生成したClaude Opus 5を置いています。 | 比較には、2026年7月31日のベンチマークでClaude Opus 5が生成した結果を使っています。 |
元の文をそのまま読むと、ベンチマークで「Claude Opus 5を生成した」ようにも読めます。比較に使ったのはモデルそのものではなく、そのモデルの生成結果です。誰が何を生成したのかを直し、過去の結果を再利用したことも残しました。
2. 性格付けを、実装した内容に戻す
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
Opus は開始2分で、インデックス追加、移動距離のキャッシュ、近い椅子を優先する配車をまとめて入れる速攻型でした。 | Opus は開始2分で、インデックス追加、移動距離のキャッシュ、近い椅子を優先する配車をまとめて実装しました。 |
「速攻型」という性格付けを外しても、開始2分で複数の変更を入れたことから、作業の速さは伝わります。時間と実装内容は変えていません。
3. 障害の状態を具体的にする
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
DNS が壊れている時は、 | DNS で名前解決できない時は、 |
この箇所は文頭の抜粋です。前後には名前解決の失敗を示すログがあるため、「壊れている」が何を指すのかを具体的に書けます。ログにない原因を追加したり、NTP通信全体の失敗と決めつけたりはしていません。
4. 不要な否定対比を整理する
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
つまり、いまの実装は「Metal を使っていない」のではなく、「GPT-2 では Metal を使わない方に倒している」状態です。 | つまり、現行の実装では GPT-2 の問題を避けるため、意図的に Metal を使わないようにしています。 |
元の文が伝えたかったのは、単なる未対応ではなく、問題を避けるための意図的な選択だという点です。その理由は直前にも書かれているので、比喩を使わずに説明しました。
5. 「重要」を消さず、文の形を直す
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
ここで重要なのは、NTP 通信そのものが失敗しているのか、NTP サーバー名の DNS 解決だけが失敗しているのかを分けることです。 | NTP 通信そのものの失敗と、NTP サーバー名の DNS 解決の失敗を切り分けることが重要です。 |
「重要なのは」を単に削ると、著者が強調した判断まで消えます。重要性は述語に残し、比較する二つの失敗を短く書きました。
6. 評価の強さは変えない
出典 Grok 4.5、Opus 5、Gemini 3.5 Flashの図解比較
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
結論から言うと、今回の並びでは Claude Opus 5 が明らかに圧勝 でした。 | 今回の比較では、Claude Opus 5 が明らかに圧勝でした。 |
前置きと太字を削り、元の記事の「明らかに圧勝」という評価は残しています。「圧勝」を機械的に弱い評価へ置き換えるのも、意味の変更になります。
7. 本人のコメントはそのまま残す
| 修正前(本人コメント) | 修正後(変更なし) |
|---|---|
Opus圧勝です。Astraは精巧に見えて、再現度が低いです。適当じゃん。 | Opus圧勝です。Astraは精巧に見えて、再現度が低いです。適当じゃん。 |
この文章は講評(kazuph)と明示されています。同じ記事にあるAIの講評は直しましたが、本人の言葉は触っていません。Karukanの記事にある感想の引用や、Sonnet 5の記事末尾の人間コメントも保持しました。
8. TmuxPalの検出対象を明記する
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
tmux 全体の pane を見渡しながら、AI っぽいものだけを抜く、という実装です。 | tmux 全体の pane から、AI の TUI と判定したものだけを選ぶ実装です。 |
直前には、コマンド名、pane title、process argumentを使って判定する説明があります。その結果として何を選ぶのかを明記しました。TmuxPalの記事では、このほか監視方法とキャッシュ期間など、計9箇所を直しています。最初の依頼文と実装方針の引用は変更していません。
9. scrcpyのランチャーが行うことを書く
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
今回は Homebrew で入っている | 今回は Homebrew で入っている |
「薄い」「包む」ではなく、既存のscrcpyを起動するアプリだと書きました。scrcpyの記事では、実行ファイルの検索やログの説明など計6箇所を修正しています。コマンドと実行ログはそのまま残しました。
10. Finder連携の役割分担を書く
| 修正前(原文) | 修正後 |
|---|---|
Karabiner 側は | Karabiner は、Finder が前面のときだけ |
Karabinerがショートカットに反応してスクリプトを呼び出し、スクリプト側が貼り付ける内容を判定する、と役割を分けて説明しました。Finderの記事は計7箇所の修正です。通常のファイル貼り付けに影響する可能性と、別のショートカットを使う場合の注意は削っていません。
今回、どこで役立ったか
比較記事の導入では、何を比較に使ったのかを明記できました。実装や障害対応の説明では、比喩を具体的な動作や状態に置き換えられました。
一方、条件が整理された表、再現コマンド、すでに自然な説明まで作り直す必要はありませんでした。Liquid DOMの記事では、一つの言い回しだけを直しています。全記事を均一な文体に変えるよりも、引っかかる箇所を直す方針です。
リンターは「解像度」など、技術用語として必要な言葉にも反応します。また、出題文や引用にある表現まで検出する場合があります。警告は見直し候補として扱い、文章の意味と掲載目的を確認しました。
読み速度や理解度の読者テストは行っていません。そのため、「可読性が何%向上した」といった効果は示していません。今回確認できたのは、実際にどの文章をどう変え、何を保持したかです。
新しい記事に使うときも、最初に本人の文章や引用を除きます。そのうえでAIが書いた技術説明を推敲し、原文との差分を確認する。この順序なら、言い回しを整える作業と、著者の判断や実験記録の保持を両立できます。