あさです。ひなたは こうえんへ でかけました。
あれれ? あしもとに くろい だれかが ぴったり ついてくる。
「きみは だれ?」
「ぼくは かげまる。きみの かげ だよ。
ぼくが どうして できるのか、いっしょに しらべてみない?」
〜 かげの ふしぎを しらべよう 〜
あさです。ひなたは こうえんへ でかけました。
あれれ? あしもとに くろい だれかが ぴったり ついてくる。
「きみは だれ?」
「ぼくは かげまる。きみの かげ だよ。
ぼくが どうして できるのか、いっしょに しらべてみない?」
たいようの ひかりは、まっすぐ まっすぐ すすみます。
ひなたの からだに ぶつかった ひかりは、そのむこうへ まがって いけません。
「ひかりが とどかない ところ。そこが ぼくの いばしょ なんだ」
ひなたが くるっと まわって みました。
たいようが ひだりに あると、かげまるは みぎ。
たいようが みぎに あると、かげまるは ひだり。
「ぼくは いつも、たいようの はんたいがわ に いるよ」
あさの たいようは、ひがしの そらの ひくい ところ。
よこから ななめに てらすので、かげまるは ながーく のびて、にしを むきます。
「みて! ぼく、ひなたより ずっと せが たかいぞ!」
おひるの たいようは、みなみの そらの たかい ところ。
うえの ほうから てらすので、かげまるは あしもとで ちいさく なって、きたを むきます。
「うーん、きゅうくつ。おひるの ぼくは ちびなんだ」
ゆうがた、たいようは にしの そらへ しずんで いきます。
かげまるは また ながーく のびて、こんどは ひがしを むきました。
「たいようが うごくと、ぼくも ぐるっと うごくんだ」
やってみよう① じかん と きせつ を かえて、たいようを うごかしてみよう。
かげまるは どっちを むく? いちばん みじかく なるのは なんじ かな?
おなじ おひる でも、なつと ふゆでは ぜんぜん ちがう!
なつの たいようは とても たかく のぼるので、かげまるは ちっちゃい。
ふゆの たいようは あまり たかく のぼらないので、おひるでも かげまるは ながいまま。
よるの へや。かいちゅうでんとうで かげあそび。
やってみよう② てを ひかりに ちかづけると? はなすと?
「ひかりに ちかいと、ぼくは おばけみたいに おおきく なるよ!」
むかしの ひとは、かげで じかんを しりました。
じめんに ぼうを たてて、かげの さきに しるしを つけておくと……
かげを みるだけで「いまは 10じ くらい」と わかるのです。
これが ひどけい。とけいの はじまりの ひとつ です。
やってみよう③ ひどけいを つくろう!
そらが オレンジいろに なりました。
「かげまる、また あした!」
「うん。たいようが でたら、また あおうね」
よるに なると、かげまるは よるの くらさに とけて みえなく なりました。
あしたの かげまるは、どんな かたち かな?
おしまい
この絵本は、小学3年理科「太陽と地面の様子」で扱う内容(影のでき方、影の向きと太陽の位置、日なたと日かげ)を、就学前〜低学年の子が体験から学べるように組み立てています。絵はすべてプログラムで描いた図で、影の向きと長さは実際の太陽の位置の計算にもとづいています。
光は同じ物質の中をまっすぐ進みます(光の直進)。からだにさえぎられた光は裏側へ回り込めないため、光の届かない領域が影になります。影が必ず光源の反対側にできるのはこのためです。
太陽の高度(地平線からの角度)を θ とすると、高さ h の棒の影の長さは次の式になります。
影の長さ L = h ÷ tan θ
| 太陽の高さ θ | 15° | 30° | 45° | 60° | 75° |
|---|---|---|---|---|---|
| 影の長さ(身長の何倍) | 3.7 | 1.7 | 1.0 | 0.58 | 0.27 |
太陽は東から昇り、南の空で最も高くなり(南中)、西に沈みます。北半球の日本では、影は朝に西、正午ごろに北、夕方に東を向きます。7ページのしかけは東京(北緯35.7°)で、太陽が真南に来る時刻を12時とした「太陽の時刻」で計算しています。実際の時計の時刻とは地域や日付により十数分〜30分ほどずれます。
| 東京の南中 | 夏至(6月下旬) | 春分・秋分 | 冬至(12月下旬) |
|---|---|---|---|
| 太陽の高さ | 約78° | 約54° | 約31° |
| 正午の影(身長の何倍) | 約0.22 | 約0.72 | 約1.67 |
地球の自転軸が公転面に対して約23.4°傾いているため、季節によって南中高度が変わります。夏の早朝や夕方は太陽が真東より北寄りから昇り北寄りへ沈むので、影が南寄りを向く時間帯もあります(7ページで「なつ」を選ぶと確認できます)。
懐中電灯のような近い光源では、光が一点から広がるため、影の大きさは「光源から壁までの距離 ÷ 光源から手までの距離」倍になります。太陽は約1億5000万km離れていて、地上に届く光はほぼ平行なので、屋外の影は物とほぼ同じ幅になります。
10ページの図は東京の春分・秋分の日の計算値です。春分・秋分の日には、棒の影の先が東西方向のほぼ一直線上に並ぶという面白い性質があります。季節が変わると影の先の曲線も変わるので、作った日時計が「季節によってずれる」ことに気づけたら大発見です。
安全のために:太陽は直接見ないでください。観察は帽子・水分補給を忘れずに、大人と一緒に行ってください。